読めば読むほど

イキのいいのが入りました。その名も
CLIMBER'S BIBLE














クライマーズバイブル
【上巻】
第I章:登攀フォーム
第II章:ムーブ
第III章:フィジカル
第IV章:メンタル&戦術
第V章:コンペティション
第VI章:ケアとメンテナンス
CLIMBER'S INTERVIEW
堀創 / 小山田大 / 樋口純裕 / 倉上慶太 / 野口啓代 / 平山ユージ / 竹内俊明
【下巻】
第VII章:トレーニングを始める前に
第VIII章:体を整えるトレーニング
第IX章:フォーム・ムーブのトレーニング
第x章:クライミングトレーニング
第Ⅺ章:プランニング
第Ⅻ章:ウォーミングアップ
・COLUMN
スロベニア式トレーニング
・付録
目標設定シート / CFC記録シート / CST記録シート / クライミングレベル・チェックシート / プランニングシート / マイクロサイクルダイアリー 1month
「バイブルとは大きく出たな」という感じですが、読み進めていくと、「ムムム、確かにこれは・・・」。
技術書といえば、最近だと東秀磯氏の『スポーツクライミング教本』が思い浮かびますが、『~教本』が力学的な観点からクライミングの各ムーブを解析、解説することを趣旨としているのに対して、こちらの『~バイブル』の方は、ムーブ以前にそれを起こすための体の使い方、フォームの重要性について大きくページを割いた上で、そこから体系的にムーブを解説、そしてそれらを効果的に実践するためのトレーニングを解説する下巻へと移っていく内容となっています。
トレーニングに関してはクライミングウォールを使ったフィジカルトレーニングやそのプランニングも紹介されており、また諸事情でなかなか登れる環境にない場合も自宅で効果的にできるトレーニング法、さらにボディケアや食事についてまで紹介と、T岡氏も感涙の内容。
ムーブの解説や筋力トレーニング、ピリオダイゼーションについてなどは、先述の『スポーツクライミング教本』だったり、名著『パフォーマンスロッククライミング』などでも扱われていた内容なので、そこまで目新しさは感じませんが、昨今叫ばれるようになったフォームの重要性についてここまで書かれ、またその実践について紹介したものはなかっただけに(自分の知る限り)、クライミング界ではある意味エポックメイキング的な技術書ではないかと思います。
あと、上巻のページの合間合間に見られるプロクライマーのインタビューは、下巻への導入としても、純粋に読み物としても面白いなと思いました。
もちろん上下合わせて読まれるのがおススメですが、『フォームの重要性』という柱がありつつも内容は各巻独立しているので、好みによってどちらかでも良いかとは思います。
内容とは関係ないですが、角折れしにくそうな丸く取られた隅が好印象です。

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