Following the sun

久々にオーナーブログ。
去る9月5日より、前岡夫妻のコーチ役として、世界選手権開催地のスペインへと赴きました。

2年に1回の開催である同大会は、非オリンピック種目にとってはそれと同等の権威ある大会とされています。

もちろん視覚障害をはじめとしたパラ部門だけでなく、健常部門の競技も行われました。

パラ部門はまだ歴史が浅い。
今回その浅さゆえの不備も感じることはありましたが、微力ながら務めさせていただきました。
会場となったスペインの地方都市『ヒホン』の多目的体育館。



パラ部門は、予選決勝とラウンドごとにそれぞれ4本のルートが用意されており、各カテゴリーに応じてそれらが振り分けられ、予選2本のフラッシングと決勝1本のオンサイトで争われました。

視覚障害に関しては、持参する医師の診断書の下、事前のメディカルチェックによって、その障害の程度に応じてB1、B2、B3という3つのクラスに分けられます。
診断書にたがわず、正人さんはB1、ミカさんはB3となりました。
進行上、2人両方のコーチをすることが難しいため、予選は正人さんを自分が、ミカさんを広島の佐藤さんに担当していただくことになりました(というわけで、正人さんの写真がないのです…)。
視覚障害に関して言えば、コーチの役割はルートの指示。
選手と一緒にオブザベーションを行い、ホールドの配置を教えます。

競技中においても指示を行います。

けっこう緊張します。
さて、ミカさん。



2ルート共に全く問題なく完登。

正人さんは、1本目は終了点直下まで迫りましたが、タイムアウト。
今までの失敗を踏まえて落ち着きすぎたのも一因と言えますが、これはタイムについての確認をお互いにとるべきだったと悔やまれます。
2本目で1本目の完登者のうちの一人よりも抜きんでましたが、結果6位で決勝進出はならず。
2年前は同じカテゴリーで争った会田祥君と小林幸一郎さんは、今回別カテゴリー。

共に1位で決勝進出。

晴眼時代には5.14も登っている、B3で参加の蓑和田一洋さん(F岡氏はご存知ですね)も当然決勝へ。

そして、決勝。

佐藤さんに代わり、自分がミカさんのコーチ担当(というわけで写真がありません)。
オブザベーション段階では『いける』と感じたルートでしたが、全体的に見た目よりホールドが悪かったよう。
読み自体は悪くなく、最後は粘ったものの、ゴール3手前付近でフォール。
しかし、2位を大きく引き離した最高到達点をマークしました。
B1の小林さん。こちらも完登はならずも最高到達点。

ふたを開けてみれば視覚障害の部は、男子はB1~B3まで日本が独占、女子はB3でミカさん優勝!!




そして神経障害女子では、今回初参戦ながら吉田藍香さんが見事決勝ルート完登。タイム差で2位に。

健常部門は、女子はキム・ジャインが待望の初優勝。2位は2012年印西大会優勝のミナ・マルコビッチ。3位が最近急上昇のマグダレナ・ロック。

男子は、やはり強しのアダム・オンドラ。地元ラモン・ジュリアンが貫録の2位、そして我らが安間佐千選手が3位となりました。

お疲れ様でした。
今回はコーチとして初の帯同でしたが、わずかながらでも力になれて幸いでした。
今回の大会出場にあたり、かなり徹底したプログラムを組んで練習を行いました。
が、少し詰め込みすぎた感もあったので、直前はしり詰まりで駆け足にもなってしまいました。
ここはコーチとして反省すべき点であります。
しかし、2人とも若干消化不良の感があった2年前の大会に比べれば、はるかに成長を感じられた大会ではなかったでしょうか。
2年後のパリに向け、さらなる飛躍を。
でもとりあえずはひと休みしましょうね。
改めておめでとうございます。

さてさて、撮りためた写真は後日ぼちぼちアップしていきますね。
