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2012-11

Day2

さすがに千葉は観戦に行くには遠方すぎますが(10月25日のentryより)






でも岐阜からだったら結構近いんですね。



車を通して入る寒気を感じながら中央道を走り、うねりうねった首都高を抜け、無事0時過ぎに千葉到着。


そのまま一夜を明かし、郊外へ。





印西市松山下公園総合体育館。
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館内奥に待ち受けるのは…
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今大会の戦場となる15mのウォール。
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左壁には千葉国体のマスコット『チーバくん』の姿も。もちろんこれもホールドです。
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壁の基部に目を移すと、既にひとり黙々とルートのオブザベーションをする選手が。
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現在ワールドカップランキング12位の小林由佳選手です。



10代のころから国内大会では負け知らずだった彼女も、もうコンペティターとしては円熟期。


今季も何戦か決勝進出しており、今大会でも上位が期待される選手です。




ちなみにオブザベーションというのは、ルートの観察(直訳どおりですが…)。


こういった大会では、基本的に1つのルートにつき1回しかトライするチャンスが与えられません。


そのため、最後まで落ちずに完登するためには、このオブザベーションでしっかりとルートの中での動きをイメージし、組み立てていくという作業が非常に重要になってくるわけです。




また今回、予選ではフラッシング方式というものが採用されています。


これは、トライは1回のみだが、他人の登りを見たりすることは許されるというもの。


選手は、事前に映像で自分たちが登るルートのデモクライミングを見せられており、この映像、また他の選手の登りを見て、自分のクライミングに備えます。




あと、判定の基準について。


よく『スピードを競うんですか?』と訊かれますが、さにあらず。


判定の基準は高度。つまりどれだけ高く登れたかです。



選手複数名が、予選、準決勝、決勝と全くの同高度であった場合、タイム、つまりスピードが判定基準となる場合がありますが、そういったケースは極めてまれです。



ただし、制限時間は存在します。


その時間内に登れなかった場合、タイムアウトになった時点での高度が成績となります。


制限時間は大会によってまちまちですが、だいたい6~8分が一般的です。






…というルールを踏まえた上で、会場へと戻ります。




ウォール左にはオーロラビジョンが設置され、選手の表情もよく見ることができます。
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すべては整いました。




さぁ開始です。
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右ルートは日本人選手一番手、遠藤由加選手。


クライミング歴20年以上の大ベテランです。



右ルートの最初の核心は、青のスローパー(丸っこい掴みどころのないホールド)から連続するカチ(薄っぺらくて細かいホールド)の処理。
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多くの選手がこのパートの餌食となり、遠藤選手もここで力尽きてしまいました。



左ルート一番手、ロシアのマラミド・エフゲニア選手。
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左ルートの核心の一つ。黄色い大きな鼻ホールドの処理。


マラミド選手はうまく足技を駆使して突破していきました。



ロシアは今回男女とも数名が参戦していますが、全体的に体が強い。体操選手を思わせる大きくてもブレない動きを繰り出してきます。



右ルート、太田理裟選手。最初の核心をうまく突破。上部ハング帯に突入していきます。
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ロングリーチを生かし、ぐいぐい高度を稼ぎます。
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右ルートで一番印象的なムーブ。体を反転させ、足を先に上部へと送ります。
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ここもうまく突破し、終了点近くまでたどり着きましたが、惜しくもフォール。
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左ルート、スロベニアのミナ・マルコビッチ選手。2011年の年間チャンピオンです。
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抜群の安定感で高度を上げていきますが、この終了点間近で痛恨のフォール。
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これまた有力選手登場。韓国、キム・ジャイン選手。
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先週行われたワールドカップ韓国大会では優勝している彼女。こちらも安定感ハンパないです。
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ウォームアップするかのように、最後まで危なげなく完登。格の違いを見せつけます。
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左、スロベニアのマヤ・ビドマー選手。右、小田桃花選手。
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マヤ・ビドマー選手は、5年前に埼玉で行われたワールドカップ加須大会の優勝者。


スロベニアは国こそ小さいものの、岩場は豊富にあり、歴史的にも強いクライマーを輩出してきています。



ちなみに今年のワールカップ最終戦は、スロベニアのクラニで行われます。




ユースでは負け知らずだった小田桃花選手。


近年大人の大会でも頭角を現し始め、今年のワールドカップ in イムストでは日本人女性としては初の優勝。


9月の世界選手権でも4位と現在若手注目度No.1の選手です。




その小田選手、あれよあれよといううちに最上部到達。
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そのまま完登!!
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うれしそう。
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左ルート、マヤ・ビドマー選手も完登。こちらは小田選手とは対照的にクールです。
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フランスより参戦。シャーロット・デュリフ選手。
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岩場では女性初のグレード8C(5.14b)のオンサイト(初見一発で登りきること)にも成功している非常に強いクライマーです(DVD『THE FANATIC SEARCH 2』収録)。



しかし、軽々と抜群のうまさで登っていくもタイムオーバーになってしまい、右ルート完登はならず。



フランスは、今大会では彼女の他にも男女4名が参戦。


過去数年ではスペイン、オーストリア勢に押され気味な感がありましたが、近年、選手が上位にもくいこんできており、クライミング大国フランスの復権がうかがえます。




fromオーストリア、ヨハンナ・エルンスト選手。
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DVD『PROGRESSION』であどけない表情を見せていた彼女ももう二十歳(まだ?)。


ここ十年ほどで台頭してきた新興クライミング大国、オーストリアのトップクライマー。


精密機械のような無駄のない動きで各パートをこなしていきます。






そしてついに登場!!
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情熱大陸でもおなじみ、野口啓代選手。



現在の彼女の専門はボルダリングですが、今回の印西大会に合わせ、リードにも力を入れてきたよう。


今、その成果が問われます。




軽やかにステップを踏むかのように登りこなし
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レストポイントではしっかりサービスという余裕っぷり。
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完登~!! ブレた~。
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さすがに沸かせてくれます。
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そして小田選手、左ルートも完登!! これでパーフェクト。
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マヤ、ジャインもそれに続きます。相変わらずクールなマヤ。
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左ルート完登を逃したミナも右は難なく完登。
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負けじと2本目の右ルート完登にも期待がかかる野口選手。
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上部の動き。まずクロスムーブで右手をとり
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足をほどき
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オレンジホールドに狙いを定め
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ポン
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クル。
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そして、絶妙な足技を駆使しながら上部をうかがい…
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完登!!
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野口選手の完登で盛り上がりが最高潮に達したところで女子予選は終了。



男子予選のルートセットに入ります。
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ワールドカップのような国際大会には、専門資格を持ったセッターがルートセットを行います。


セッターは複数名から構成されますが、セッターのリーダーことチーフルートセッターは、必ず開催国以外の国から招聘されることになっています。



当然ながら、このルートセッターたち無くして大会は成立しえません。


華やかなコンペの舞台は、彼ら、ジャッジはじめ裏方の腐心と奮闘の上に成り立っているのです。






男子ルート完成。
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進行をスムーズに行うため、一部女子ルートとホールドが共有されています。




さぁ男子予選開始です。





一番手は誰かな~・・・・・・って、え?
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えええええええええ~!!!!
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いきなりこの男かい。



スペインのラモン・ジュリアン・プッチU原ブランカが一番手で登場です。
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クライミングは身長がある方が有利と思われている方は、ラモン選手を見て驚愕することでしょう。


なぜなら彼の身長、159㎝です。




遠いホールドをとるという点において、身長が高いことが有利に働くことは事実です。


しかし、低い人間でも体を一直線の棒のようにブレることなくコントロールできる強靭な体幹があれば、その弱点を克服することは可能です。もちろん簡単なことではありませんが…。



そして、視点を替えれば身長が低いことは逆に有利にも働きます。


身長が低いということは、相対的に体が軽いということ。


クライミングはパワーウェイトレシオが重要ですから、軽ければより重力の影響を受けずに登れるということになります。



事実、ラモン選手の動きにはとにかくブレがない。


身長のある選手が足が離れてしまうような局面でも彼の足は離れていないこともしばしば。



そして、『無限』とも称される高い持久力。


長く傾斜のあるルートとなれば、無類の強さを発揮します。



パチ・ウソビアガ、エデュー・マリン、上位常連だったスペイン選手が姿を消していく中、31歳という、アスリートとしては決して若いとは言えない年齢にもかかわらず上位に居続ける男。


個人的に一番応援したい選手です。




…なんてことを書いているうちにスイスイ高度を上げるラモン選手。
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終始危なげなく終了ホールドへ。
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当然完登。アップにもなっていない?
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設定したルートが簡単すぎるのでは?…というほどの登りでしたが、後に登場する選手の多くは苦戦。



樽崎智亜選手
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小澤信太選手
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ラモン選手のパフォーマンスがいかにすごかったかがうかがい知れるというものです。




そんな中登場した、単身カナダから参戦の選手。


サスケの心の師、トレーニングマニアことショーン・マッコール選手。
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某映像投稿サイトでは、このショーン選手の超絶トレーニング映像を見ることができます。


ダウンロード禁止法をはき違えたサスケが、直前に慌ててその映像を永久保存したというのはあくまで噂です。




そのショーン選手。今までの沈黙を破るかのように右ルート完登。
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カッコええ。
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そして、安間佐千選手のライバル、オーストリア、ヤコブ・シューベルト
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やはり完登。さすが2011年ワールドチャンプ。
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さぁ、そのライバルの完登を横目に発進。
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安間佐千選手。
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ホームであるという地の利はありますが、その分プレッシャーも相当のものだと思います。ガンバ!!
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左ルート、上部核心部に差し掛かっていきますが、
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余裕でクリア。
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多くの選手が取り損ねたハリボテ上のホールドも取り
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そして終了点直下で余裕のレスト。
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完登!!
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ちょっとホッとしたような表情。
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ラモン選手、2本目。そして、右はショーン選手と並ぶトレーニングマニア、マグナス・ミトボ選手。
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ノルウェーから単身参加のマグナス選手。今季はコンスタントに好成績を収めており、やはり当然の完登。
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…で、お隣も。
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ロシア人選手2人の共演。左はイワン・カウロフ選手、右はミハイル・チェルニコフ選手。
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ラモン選手の陰に隠れてしまいましたが、ミハイル選手は左ルート一番手で登場し、見事完登しています。




オーストリア、マリオ・レクナー選手。左ルート完登。
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日本人選手も健闘が目立ちます。ハリーこと芝田将基選手。
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非常に高いポテンシャルを持つことで知られる芝田選手。完登は逃すものの、ルート最上部まで迫ります。
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インパクトのある赤髪で登場した沼尻拓磨選手。
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女子ルートでも使われていたこの青と黄のハリボテですが、女子のそれと違うのは、右端のピンク以外は全くホールドが付いていないということ。


つまりハリボテそのものをホールドとして使わなければならないということです。



こういった箇所では、高い全身の協調性が要求されます。


単純に指が強いとか、足置きがうまいとかでは切り抜けられない局面です。




そこをうまく越え、沼尻選手、巧みなレスティング。
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観客にアピールして沸かせる藤井快選手。
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そして、その藤井選手の隣、左ルートにヤコブ。
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完登。
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不敵。
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国体では、そのひょうきんなキャラでつねに観客を沸かせてくれる尾形和俊選手。
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ちょいちょい振り向いてアピールw
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フランス、マニュエル・ロマン選手。完登。
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右ルート、松島暁人選手。ボルダリングのワールドカップでは、表彰台にも立っています。
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左ルートではテンポよく高度を稼ぐも不意落ちしてしまった松島選手ですが、右ルートでは持ち前のスピーディーで胸のすくような登りを展開。



あっという間に上部到達。
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完登か…と思われたが終了点間際でフォール。
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韓国、ミン・ヒュンビン選手。
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キム・ジャイン選手同様、先週のワールドカップ韓国大会で優勝しているミン選手。右ルート完登。
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身長はラモン選手に次ぐ161㎝。『小さな巨人』の異名は伊達ではありません。
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フランスチームのエース、ロマン・デグランジェ選手。同じく完登。フランス勢強し!!
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右ルート、トリで登場した安間選手。完登で飾れるか…。
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この柔軟性。すばらしい。
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トッ
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ター!!
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2本とも完登。1位タイです。
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これで男女ともに予選が終了。


ここから各26名の選手が準決勝へとコマを進めることになります。








楽しませていただきました。


9:30に幕が開き、16:30までトップクライマーたちの闘いが続いたわけですが、あっという間。



さて、明日はどんなドラマが生まれるやら。



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明日は9時開場。


8時には行っとくかな。




つづく

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